映画『サケボム』2015.1.9 DVD Release!

ナオトとセバスチャン
2015.1.9 DVD Release!
受賞歴

イントロダクション

『サケボム』はほんとうに楽しくて、ハートに溢れた作品。選考委員たちは全編を通して役者たちの素晴らしいパフォーマンスを堪能した。将来有望な才能が新たに誕生したと感じている。 ジャロッド・ニース  (SXSW映画祭シニアプログラマー)

25歳にして70作品以上の出演作を持つ、若きベテラン俳優・濱田岳の新たな挑戦。初の全編英語長編で新境地を開拓!

 日本の片田舎の老舗酒蔵で働くナオトを演じるのは、映画『永遠の0』、『偉大なる、しゅららぼん』、『神様のカルテ2』やNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」など話題作に引っ張りだこの俳優、濱田岳。ナオトのもつ、多くを語らずどんな場所にも自然に溶け込んでしまう空気感は濱田の最も得意とするところだが、今回は全編英語ゼリフに挑戦し、新境地を開拓している。そしてナオトのいとこ、セバスチャン役には、韓国系アメリカ人のユージン・キム。スタンダップコメディアンとして培った弾丸トークで演じる“イヤミだけどどこかニクめない男”はまさにハマり役! また、セバスチャンの父親役に、テレビや映画で幅広く活躍する渡辺裕之、酒蔵の社長役に『冷たい熱帯魚』で日本アカデミー賞ほか映画賞を総ナメにしたでんでんが、ナオトの旅のキッカケを与える大事な役どころを演じ、存在感を発揮している。

世界の映画界が注目するSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)映画祭でワールドプレミア! ハリウッドで研鑽を積んだ新鋭日本人監督のデビュー作、日本に逆上陸決定!

 2013年、「アメリカで映画を撮りたい!」と海を渡り、一途に夢を追い続けたひとりの青年の長編デビュー作が誕生した。世界中の新しい映画の「才能」が集結する「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)映画祭」でワールドプレミア上映されるやいなや話題を集め、ロサンゼルス・アジアン・パシフィック映画祭2013で最優秀脚本賞、サンディエゴ・アジアン映画祭2013で最優秀作品賞を受賞。その後、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ハワイほか全米の各都市で劇場公開され、イギリス・ロンドンで行なわれたレインダンス映画祭での上映などを経て、いよいよ日本での劇場公開が決定した。
その映画の名は『サケボム』———— 突然の別れを告げていなくなった元カノをあきらめきれず、一途に彼女を追いかけ生まれて初めて日本からアメリカへやって来た素朴でまっすぐな日本人青年、ナオト。元カノ探しのお供は、イヤミばかり言っている嫌われ者なうえ、最近彼女に振られますますひねくれている、いとこのセバスチャン。国籍も境遇も文化も性格も正反対な2人が、ロサンゼルスからサンフランシスコまで元カノ探しの旅を続ける中、衝突し合いながらも互いにありのままの自分を見つめ直す姿を描いた青春“ほろ苦”ロードムービーだ。

岩井俊二、紀里谷和明から認められた新たな才能!シリアスなドラマにコメディ要素を加え、凸凹コンビのロードトリップを軽妙なタッチで描き切った“ドラメディ”の誕生!

 本作のメガホンをとったのは、岩井俊二監督や紀里谷和明監督の海外進出をアシスタントとして支えるなどハリウッドを拠点に活躍する新鋭、サキノジュンヤ監督。自身の映画デビュー作『CASSHERN』 のアメリカ版の編集を共に行なった紀里谷和明監督は、「単身アメリカに渡り、十数年。さまざまな困難を乗り越えて、ようやく彼の夢が結実した。今までの経験や想いが詰まった素晴らしい映画。日本でも劇場公開が決まったのはとても嬉しいし、僕は全力で応援したい」と語り、その才能に全幅の信頼を寄せた。また、脚本は「ハリウッドのネクストジェネレーション25人」に選ばれたジェフ・ミズシマ。2人は、アメリカに暮らすアジア系民族の葛藤、マジョリティの中に生きるマイノリティが直面するアイデンティティ・クライシスという一見シリアスになりがちな題材を、ナオトとセバスチャンの珍道中を通して、軽妙なコメディへと昇華させた。とりわけ、“口の悪さは天下一品”なセバスチャンがぶちまける過激な本音のオンパレードには、アメリカ人観客もさぞやご立腹……かと思えば、なんとみんなそろって大爆笑!! 
 ちなみに、タイトルの“サケボム(SAKE-BOMB)”とは、ビールジョッキの口に箸を渡し、その上に乗せた日本酒のおちょこを「サケボム、サケボム、サケサケボム!」の掛け声でテーブルを叩いて爆弾のように落として作るカクテルのこと。日本食ブームのアメリカでは、パーティで必ず盛り上がるポピュラーな飲み方だ。
 果たして、この一風変わったタイトルに込められたメッセージとは?ナオトとセバスチャンの旅を見届けたとき、答えがきっと見つかるはず。

いつから自分は臆病になってしまった?
いつから自分の気持ちにフタをしてしまった?

ナオトの7日間にわたる小さな小さな冒険は、
セバスチャンにとって“ほんとうの自分”に出会うための
大冒険。

明日に向かって新たな一歩を踏み出そうとする
アナタの背中をそっと押してくれる、
ふたりの凸凹な旅。

観れば誰もが、明日ちょっとだけガンバレる、
ほろ苦の青春ロードームービーの誕生だ。

ストーリー

今日、ダメダメな僕。明日、少し出来たオレ。

創業300年の伝統を誇る酒蔵の次世代を担う純朴な青年・ナオト。ある日、突然の別れを告げていなくなってしまった恋人・オリビアをあきらめきれず、一途に彼女を追いかけて、生まれてはじめてアメリカにまでやってきた!唯一の頼りにしてやってきた叔父さんは、いとこのセバスチャンが助けてくれると言うが、ひねくれ者の彼が素直にそうするわけもなく...。思いがけず始まった何もかもが正反対のふたりの旅は、ロサンゼルスからサンフランシスコへと西海岸ルートをひたすら北へ。最初こそギクシャクしていた2人だったが、旅を通して、ナオトの存在は、コンプレックスのかたまりだったセバスチャンのささくれだった心を癒していく———。果たして2人の珍道中の結末は?
そしてナオトの想いは届くのか!?

キャラクター

キャスト&スタッフ

キャスト

濱田岳(ナオト役)

濱田岳(ナオト役)

1988年、東京都生まれ。1998年9歳の時に、子役として俳優デビュー。以来70作品以上のドラマ、映画に出演している若手ベテラン俳優。07年、『アヒルと鴨のコインロッカー』で高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞、以降『フィッシュストーリー』(09)、『ゴールデンスランバー』(10)、『ポテチ』(12/主演)に出演し、伊坂幸太郎原作、中村義洋監督作品にとって欠かせない存在になる。近年は他に『ロボジー』(12)、『みなさん、さようなら』『永遠の0』『偉大なる、しゅららぼん』(13)やNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」などに出演。本作『サケボム』が初めての英語長編映画への出演となる。

ユージン・キム(セバスチャン役)

ユージン・キム(セバスチャン役)

メリーランド州ボルチモア出身。ロサンゼルスのペッパーダイン大学で児童心理学を学び、人を楽しませることを仕事にすることを決心し役者を目指す。その後、スタンダップコメディアンとして活躍しながら俳優としてもインディペンデント映画に出演。2014年公開予定の『I Remember You』(クラウディア・スパロー監督)に出演することが決定している。

マーレーン・バーンズ(ジョスリン役)

マーレーン・バーンズ(ジョスリン役)

4歳の時にCMデビューし、地元の劇場で演劇に興味を持つようになり、本格的にアーカンザス大学、そしてテキサス州立大学で演技を学んだ。ロサンゼルスに移り、TVドラマ「アイ・カーリー」にて本格的に俳優デビューし、『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』で長編映画への初出演を果たす。

渡辺裕之(タカノリ役)

渡辺裕之(タカノリ役)

1955 年、茨城県生まれ。1980 年に飲料水のTVCMで芸能活動を開始。2 年後に出演した大正製薬の「リポビタンD」のCMで一躍人気を博す。映画『オン・ザ・ロード』(82)で俳優デビュー。その後、フジテレビ系列で放送された『愛の嵐』以降、映画、テレビドラマ、テレビコマーシャルと幅広く活躍。2007 年には『劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!』に、シリーズ史上最高齢となる51 歳の仮面ライダーとして登場した。また、ジャズドラマーとして東京、横浜を中心にライブ活動中。

でんでん(社長役)

でんでん(社長役)

1950年、福岡県生まれ。「星屑の町」シリーズなど舞台で活躍する一方、『CURE』(97)で見せた飄々とした佇まいが独特の存在と評判を呼ぶ。『雪に願うこと』(06)、『クライマーズ・ハイ』『母べえ』(08)、『ゴールデンスランバー』(10)、『希望の国』(12)、『清須会議』(13)と話題作に出演。『冷たい熱帯魚』(11)では新境地と言える残虐な殺人犯を演じ、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞、毎日映画コンクール男優助演賞、報知映画賞助演男優賞、ヨコハマ映画祭助演男優賞、キネマ旬報助演男優賞、東京スポーツ映画大賞助演男優賞、日本インターネット映画大賞助演男優賞と各賞を総ナメにした。

スタッフ

監督:サキノ・ジュンヤ

監督:サキノ・ジュンヤ

広島県生まれ。2000年、映画留学を目的に単身渡米。ロサンゼルスを拠点に映画、コマーシャルを多くプロデュース、演出。2006年、脚本・監督を手がけた短編映画「Orizuru/オリヅル」は世界中の映画祭で作品賞や観客賞を受賞し注目を集める。その後、ナイキ、アップル、ユニクロなどのCMやTVシリーズ「マッドメン」のジョン・ハム主演『Stolen』(09)などに参加。また、US進出を果たした岩井俊二監督の『ヴァンパイア』(09)やプロデュース作品『ハルフウェイ』(08)『バンデイジ』(09)などに携わる。また、紀里谷和明が代表を務めるプロダクションKIRIYA PICTURESに所属し、最新作『The Last Knights』にも参加するなど、絶大な信頼を寄せられている。

【フィルモグラフィ】
Orizuru / オリヅル(06)短編
The Spiral Ring / ザ・スパイラル・リング(06)短編
Vanity Mirror / バニティ・ミラー(05)短編
The Jazz Addict / ザ・ジャズ・アディクト(04)短編

脚本:ジェフ・ミズシマ

脚本:ジェフ・ミズシマ

ハリウッドのインディペンデント映画誌「Filmmaker Magazine」が選ぶ2009年のネクストジェネレーションとして『ブルーバレンタイン』デレク・シアンフランス監督などと並び「次世代のフィルムメーカー25人」に選ばれた、期待の新星。シネべガス国際映画祭とオックスフォード国際映画祭で作品賞を受賞した初長編監督作品の『エチエン!』では、監督、脚本、編集を務めるなど多才な才能を持っている。

音楽:吉田大致

音楽:吉田大致

10代で独学でギターの演奏と作曲を始める。2010年渡米。ロサンゼルスのUCLA extensionにてFilm Scoringを専攻し、ハリウッドスタイルの映画音楽作曲とオーケストレーションを学ぶ。2011年には米国Society of Composers and Lyricistsが主催するMentorship program 2011の参加者に選抜され、ハリウッドのトップコンポーザー陣に指事。現在、日米の映画やコマーシャルを中心に作曲活動を行っている。

エグゼクティブ・プロデューサー:汐巻裕子

クズイエンタープライズ国際部、パルコ/シネクイント創設期より番組編成、配給&PRを担当、スタイルジャム国際部を経て、2009 年6月、株式会社ピクチャーズデプトを設立。劇場配給宣伝、邦画の海外セールス、フジテレビ「ゲームセンターCX」の海外戦略を手掛けるほか、海外共同製作作品を企画プロデュース。2011年、カンヌ映画祭<監督週間>部門に選出された園子温監督『恋の罪』の海外戦略プロデュース、2012年、園子温監督『希望の国』のプロデューサーとして、主に国際ファイナンス及び海外展開戦略を担う。同作はトロント国際映画祭へ正式出品され「NETPAC最優秀アジア映画賞」を受賞。同年5月、カンヌ国際映画祭・プロデューサーネットワークにゲストスピーカーとして招待されるなど、海外セールス、国際共同製作の分野において積極的に展開している。

プロデューサー:妹尾浩充

日本の最大手ポストプロダクションであるIMAGICAに入社し、数多くの映画や小津安二郎DVD-BOXなどのDVDタイトルの制作をコーディネート。2005年、映画製作・配給会社スタイルジャムに入社し、『サッド ヴァケイション』『転々』『たみおのしあわせ』(07)、『色即ぜねれいしょん』(08)、『eatrip』『さくらな人たち』(09)などのアソシエイト・プロデューサーを務める。2011年、ピクチャーズデプトに入社。本作が初プロデュース作品となる。